Xbox Series Xの構想の柱の1つに「高速性」があります。 一言に速度といっても様々な要素があります。ゲームやアプリの切り替え速度もその1つです。一度プレイした物を中断し、他のゲームに切り替えてから元に戻ったときどれくらい復帰時間に悩まされることになるのでしょうか。
SSDの採用
Xbox Series Xではこういったゲームの切り替え時にロード時間や復帰時間に悩まされることなく動作する体験を目指しており、待機時間を極力減らし、ゲームプレイに集中できるシステムを開発しています。
システムの軸となっているのはソリッドステートドライブ(SSD)を採用したことです。 従来のゲーム機で採用していたハードディスクなどの記憶装置では既にデータ転送速度で限界を迎えており、Xbox Series Xならではの体験を生み出すにはSSDに切り替えるしか選択肢はありませんでした。
SSDであれば膨大な転送速度により開発チームはデータの入出力システムにロード時間の短縮だけではなく、様々な改良を行っています。
Xbox Velocity Architecture
マイクロソフトはゲームのスピードを改善するために、Xbox Velocity Architectureというソフトウェアとハードウェアが密接に統合されたゲームデータ読み書き用の革新的なアーキテクチャを作り上げました。
Xbox Velocity Architectureを使うと、ゲーム開発者は100GBにも及ぶ大容量ゲームの膨大なゲームデータですら瞬時にアクセスすることが出来るようになります。 Xbox Velocity Architectureを構成する部品がそれぞれの役割を果たすことで、物理メモリを倍数的に効率化し、ゲームのあり方を変える物となります。
オープンワールドゲームで真価を発揮
Xbox Series XのテクニカルフェローであるAndrew Gossen氏は「CPUは頭脳、GPUは心臓ですが、Xbox Velocity Architectureは魂そのもの」と称しており、かなり重要な役割を担っているようです。 これは単にロード時間が短くなるという単純なものではありません。
「ファイナルファンタジーXV」や「アサシンクリードオデッセイ」、「レッドデッドリデンプション2」といった膨大なフィールドが存在するオープンワールドゲームでは、より生き生きとしたダイナミックな世界がXbox Velocity Architectureだからこそ実現出来ることになります。
これはゲームの世界をダイナミックに、よりリアルな世界を表現するにはパワフルな処理能力と同時に没入感を損なわないゲームデータの転送速度が必要となります。 長いロード時間をごまかすために長時間エレベーターにのったり、やたら長い廊下を歩かされたり、突然走れなくなる箇所があったかもしれません。 Xbox Velocity Architectureが登場すれば、ロード時間を効率的に短縮することが出来、本当に瞬間移動するようなファストトラベルを実装することも可能となります。
--