ゲームを楽しむのにいろいろなデバイスがありますよね。Nintendo Switchは日本国内では最も人気のある選択肢の1つですが、海外の高予算なゲームタイトルをより楽しみのであればPlayStation 5とWindows PC、そしてXboxが選択肢になります。
特に最近はゲーミングPCが国内でも注目されることが多くなり、手頃な価格で買えるゲーミングPCも増えてきました。
とはいっても、Xbox Series Sが約4万円、Xbox Series Xが約6万円、PS5が約8万円、PS5 Proが約12万円、ゲーミングPCが約15万円程度からと価格にも開きがあります。
そんな中でいろいろな機種を実際に日常で使っている私が、ゲーミングPCとXbox Series X|Sを使い比べて分かったこと、思っていることをまとめてみました。
ゲーミングPCを持っていてもXboxを買った理由
テレビで遊べるゲームデバイスが欲しかった
ゲーミングPCもテレビにつなげられなくはないのですが、大画面テレビでマウスなどを操作するのはあまり現実的な選択肢ではありません。基本的にWindowsのインターフェイスはモニターの距離で操作するようにできており、テレビで操作すると使いづらいと感じることがあるからです。
膨大なライブラリーを手軽に楽しみたかった
昔好きだったゲームってありますよね。私はXbox 360時代に発売された古いゲームタイトルを今でも遊びたくなることがよくあります。最新のXboxでも一部互換対応しており、私のお気に入りのゲームもほとんどが現行機種でも遊べます。互換タイトルなら安価な外付けHDDにインストールして遊べるのでPCの容量を圧迫することなくサクサク遊べる環境が欲しかったというのがあります。
高性能なゲーム機に興味があった
純粋にXboxの最新ハードがどれくらいすごいのかに興味がありました。Xbox Series Xにはゲーム機とは思えないほどのパワー、そして画期的なクイックレジュームなどの機能があります。Xbox Series X|Sは店頭で体験なんてこともほとんどできませんし、周りで持っている人もいない・・・となれば実際に買って試すしかないというところもあります。
Xbox Series X|Sを買ってよかったこと
Xbox Series X|Sの本体性能はコスパ抜群
Xbox Series X|Sの発売から記事執筆時で4年近くが経過しており、ゲーミングPCの性能も上がってきました。しかしながらこの静音性、この性能をもったPCはまだまだ同価格帯ではまず手に入りません。それだけコストパフォーマンスが優れているということです。
Xbox Series Xなら4Kゲームや120Hz、レイトレーシングに対応したゲームもたくさん遊ぶことができます。
忘れられがちですが、いわゆる3Dオーディオ技術も完全にサポートしており、Windows Sonic for Headphones、DTS: X、Dolby Atmosの3つの空間オーディオ技術により、どんなヘッドフォンも立体的なサウンドを楽しむことができます。
ヌルサク!快適につぎつぎとゲームを楽しめる
Xbox Series X|Sにはクイックレジュームという機能があり、スマホのマルチタスクのように複数のゲームを次々と切り替えて遊べます。例えば『RPGでレベル上げする合間に友人とFPSを楽しんで、またレベル上げの画面に戻る』ということが本当にすぐにできます。わざわざタイトル画面からデータをロードする必要もありません。この機能が本当に革新的で、ほかのゲーム機にも導入して欲しい機能の個人的には一番の機能だったりします。
『Xbox Game Pass』に対応しているため、ゲームを個別に買わなくても自社タイトルであれば発売日から遊ぶことができるというのも大きな特徴の1つ。『Call of Duty』の新作だって、Bethesda Softworksの新作RPGだって発売日から遊べてしまうんです。もちろん定番の名作を含む数百タイトルがライブラリーにあるのでゲームパスに登録していればゲームを買わなくても十分ゲームで遊べてしまいます。
また『Xboxクラウドゲーミング』もサポートしているので、ゲームをダウンロードして遊ぶほどじゃないけどちょっと試したいというときは、ダウンロードせずにクラウドで遊べるのもグッド。
テレビでわりと何でもできる
Xbox Series X|Sはゲーム機なので、基本的にはゲームを楽しむことに特価したデバイスです。しかし他社のゲーム機と違い、カスタマイズされたWindows OSが搭載されており、Microsoft Storeで提供されている一部UWPアプリをインストールしてテレビで使うことができます。
他社のゲーム機ではインターネットブラウザーすらついていないことが多い世の中ですが、Xbox Series X|SならGoogle Chromeと高い互換性のある『Microsoft Edge』を搭載していますし、音楽や動画も『Windows Media Player』で楽しむことができます。最近はあまり使わないかもしれませんが、たまに必要なるCDやDVD、ブルーレイ、4K Ultra Blu-Rayの再生もできます。
もちろん今の世の中スマホやPCがあれば大体そっちでやった方がいいものかもしれませんが、テレビの高画質な映像、高品質なオーディオ環境でこういったことができるというのは自分にはかなりの強みに感じています。
ゲームとPCを分けて使えるから配信にも便利
これはメリットに感じない人も多いかもしれませんが、配信でゲームをプレイするスタイルの人であれば、ゲーム中に配信ソフトが重くなってしまうため、なくなくゲームの設定を落としたという経験がある人も多いんじゃないでしょうか。
Xbox Series X|Sのように別で高性能なハードを持っていれば、ゲーム機でゲームをプレイして映像をキャプチャし、PCで配信するという風にすれば少なくとも配信ソフトが理由でゲームが重くなることはありません。
Xbox Series X|Sならクロスセーブに対応しているソフトがかなり多いのもうれしい点の1つ。私はゲーム機でプレイした後、PC版でセーブデータを引き継いでレイトレーシングを楽しむなんて遊び方もしました。Xbox Play Anywhereという規格もあるので、Xbox版を買えばPCでも再度購入せずにそのままダウンロードし、セーブも自動で同期されるタイトルも少なくありません。そのため今日はテレビで遊びたいからXbox版、今日は腰を据えて遊びたいからPC版で遊ぶスタイルが可能なものもあります。
PCゲームならではのいいところ
PCでしかできないゲームが少なからずある
Xboxコンソールでプレイできないけど、PCではプレイできるというゲームは結構あります。例えば『Escape from Tarkov』といったゲームや、『League of Legends』や『DOTA 2』のようなタイトルはPCでしか遊ぶことができません。
最近では据え置きゲーム機でもMODが使えるケースも増えてきましたが、PCでしか使えないゲームやPC専用のMODもかなりたくさんあります。MODは好みが分かれるところではありますが、1本のゲームをどこまでも長く楽しみたいという人であればかなりいい物だと思います。少なくともスカイリムやフォールアウトの世界は無限に遊ぶことができるほどPCでは優れたコンテンツが開発され続けていおり、こういったものはPCでしか楽しめません。
ゲーム実況を本格的にするならPCが必要
Xbox Series X|SでもTwitchでのゲーム実況をサポートしていますが、配信画面を細かくカスタマイズし、VTuberモデルを動かして、好きなプラットフォームで配信したいのであれば、ゲーミングPCはほぼ必須です。
もちろん動画の編集ソフトも簡単なものから本格的なものまでたくさんあります。
最近では多くの人が手を出しているゲーム実況をやってみたいのであれば、PCは避けては通れないものとなっています。
ゲーム以外のことでも使いたい
ゲーミングPCはゲーム専用のデバイスではないため、創作活動や仕事にも使うことができます。ブログ執筆、動画編集、作曲、イラスト制作、ゲーム開発、プログラミング、デザイン、オフィスワークなどなどいろいろな用途で使えるのもPCの魅力の1つ。
高性能なゲーミングPCの強力なグラフィックスカードがあれば、動画編集やCG制作、AIなどの用途でも活用することができます。
Xbox Series X|SとPCそれぞれのデメリット
Xbox Series X|Sを選ぶデメリット
Xbox Series X|Sのココがダメ
- ゲーム向けのデバイスなのでほかの用途には不向き
- Xboxが日本で普及していないため、ゲームソフトが国内で出ないことがある
- PC専用ゲームはXboxで発売されないこともある
- キーボード&マウス非対応ゲームあり
- 配信などをしたいなら、機能が限定的
- オンラインマルチプレイなどを楽しみたいならサブスク加入が必要
基本的にXbox Series X|Sはゲームや動画視聴以外の用途ではほとんど使えません。Microsoft Edgeも機能は豊富ですがPCに比べれば安定性や拡張性の面でPCに軍配があがります。
ゲーミングPCを選ぶデメリット
Xbox Series X|Sのココがダメ
- 多機能デバイスなのでテレビにつなげて遊びづらいUI
- 本体性能はピンキリで選ぶのが大変
- 環境が様々なため、不具合も様々で初心者は対応が難しいことも
- 一部コントローラー非対応ゲームあり
- Xbox 360や初代Xboxなどの古いゲームはPCで出ていないことも多い
- 初期投資に高額な予算が必要
ゲーミングPCは基本的にXboxに比べればかなり高額であり、モニターやマウス&キーボードなどの一通りのセットを合わせて買うと20万円以上は考えておいた方がいいです。また例えばグラフィックカードのアップデート、Windowsアップデートなどの一般的な更新でゲームが正常に動かなくなることもまれにあり、原因を調べ対処するにはそれなりのPC知識が必要になることもあります。
結論:サクッと手軽にゲームがしたいならXbox、こだわり派はPC
Xbox Series X|Sはコストパフォーマンスの面でこれ以上にないほど優れたゲーム機です。
私はPCゲーマーでもあり、ほかのゲーム機もプレイしているため、必ずしもXbox Series X|Sでゲームを遊んでいるわけではありません。しかしXboxでのプレイは快適そのもので、ちょっとした空き時間にさくっとプレイするにも、テレビで腰を据えて遊びたい時にも活躍しています。
Xbox Series X|SのコントローラーはPCゲーマーにも非常に人気あるので、もしPCを選んだとしても1度は買って欲しい選択肢の1つ。
Xbox Series X|Sのメリット | Xbox Series X|Sのデメリット |
|
|
ゲーミングPCはカスタマイズ性に優れており、自分だけのベスト環境でプレイできるのが最大の利点。
性能も機能も自分が必要とする部分に必要なだけ投資することができ、ゲームだけでなく、ゲーム以外の用途にも役に立ちます。Xbox Game Passも加入しても加入しなくてもいいので、必要なときだけ加入するというスタイルでも問題ありません。
ゲーミングPCのメリット | ゲーミングPCのデメリット |
|
|
よく『ゲーミングPCがあればXbox(PS5)はいらない!』というような文章をSNSで見かけますが、個人的には『ゲームソフトがほとんど遊べる』という点では同意する一方で『サクサクテレビで遊べる環境が欲しい』人や『面倒な作業をしたくない人』ならまだゲーム機は必要だろうと思っています。
特に今回紹介したXbox Series X|SとゲーミングPC(Windows)については、どちらもマイクロソフト社の製品であり、機能的にもシステム的にもよく似ている部分があります。
一見すれば予算さえ許せばPCがすべてにおいて良いというふうに思えるかもしれませんが、今回の記事で紹介したように『不具合対処のためのPC知識と面倒なことへの対応の根気』がなければPCはおすすめしづらいですし、『クイックレジューム』や『Xbox 360と初代Xboxの互換タイトルが遊べる』という点はPCにはない魅力の1つです。
Xbox Game Pass UltimateやXbox Play AnywhereなどPCとXbox両方で使えるサービスもあるので、両機種持ちなら両機種持ちの強みを生かすこともできます。
皆さんにあったゲームデバイスを想像して選択してみましょう!
--