マイクロソフトは先日Xbox Series Sを発表しました。これは次世代ゲーム体験をコンパクトなハードウェアで実現する新しいゲーム機です。Xbox Series X程強力なパワーを備えていないこのゲーム機ですが、Xbox Oneよりもパワフルなのでしょうか。
Xbox Series SとXbox One Xの違いを知る
6TFlopsのパワーを持ったGPUと12GB RAMのXbox One Xと4TFlopsのパワーと10GB RAMのXbox Series Sでは紙の上ではXbox One Xの方がパワフルなゲーム機のように思えます。Xbox One Xは発売当初世界で最もパワフルなゲーム機となるべく設計されました。しかしXbox Oneベースのハードウェアであったため、CPUを初めいくつかの部分では問題も抱えていました。
4K重視とフレームレート重視
Xbox One Xの特徴はTrue 4Kゲーム体験です。Gears 5、The Outer World、Wasteland 3など様々なゲームで鮮明なTrue 4K解像度でプレイ出来ます。一方でフレームレートは30fpsに制限されることも多々ありました。これは主にCPUパワーが弱いことが理由とされています。
Xbox Series SではAMDの最新アーキテクチャに基づくプロセッサを備えており、CPUパワーは圧倒的に進化しました。そのためCPUパフォーマンスが必要なゲームではXbox One Xよりもハイフレームレートでプレイ出来ます。Xbox Series SのGPUはRDNA 2アーキテクチャであり、Xbox OneのGCNアーキテクチャよりもテラフロップスあたりのリターンが優れているという特徴もあります。またXboxSeries SはXbox One Xとは異なり、手頃な価格で提供されます。
次世代機能
Xbox Series Sでは次世代ゲーム機の機能を備えています。最新のトレンドであるリアルタイムレイトレーシングダイナミックライティング、シャドウといった効果がありリッチな絵作りを行うことが可能です。また高速ストレージPCIe Gen 4 SSDを搭載しており、ゲームのローディングが高速化されるほか、データ読み込みが最適化されたことでゲームで使えるデータ量も増やすことも可能にしています。
Xbox One Xよりも最大40倍高速なXbox Series Sに最適化された場合、圧倒的なパワーを引き出す事が出来ます。
これらの機能は現行世代のゲーム機では利用出来ません。
Xbox Series Sの下位互換性
Xbox Series SはXbox One Xバージョンのゲームではなく、Xbox One Sバージョンで互換されます。これはXbox Series Sで改良されたアーキテクチャの利用には追加の最適化作業が必要になるからです。またXbox Series X/SではKinectは利用出来ないことも注意が必要です。
またXbox One Xとは異なり、このデバイスは4Kゲーミングを目的に設計されていません。アップコンバートによる4Kの画質を実現することは出来ます。
Xbox Oneバージョンしか提供されないゲームの場合、Xbox One Xよりパフォーマンスが落ちる可能性はありますが、高速SSDや安定したリフレッシュレートなど、ハードウェアの恩恵を受ける可能性があります。またGears 5のようにスマートデリバリーによって次世代ゲーム機向けの最適化を受け取れるタイトルの場合、Xbox Series Sの性能を引き出すことも出来ます。
手頃で1080p環境で十分な備えたマシン
わずか32800円で購入出来るXbox Series Sは、Xbox One Sの後継機種として提供されます。4Kテレビでは鮮明さに少し物足りなさを感じるかも知れませんが、フレームレートの強化やその他の改善により次世代ゲームを十分に体験することが出来るでしょう。
49800円のXbox Series Xであれば、4Kテレビで利用する際に最適なモデルであり、十分なグラフィックスパワーを持っています。
マイクロソフトはGPUパフォーマンスの強化、プロセッサとSSDの読み込み速度の一致、DirectStorage、Velocity Architecture、DirectX Raytracingなどの最新APIによって次世代ゲーム体験を提供するとしています。
あなたの生活スタイル、環境などによってぴったりのゲーム機はXbox Series X/SまたはWindows PCやその他のゲーム機のどれが最適化はあなたが決めることですが、手頃でコンパクト、ハイリフレッシュレート、そして次世代ゲームのプレイを重視している場合Xbox Series Sは選択肢に入れるべきでしょう。
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