マイクロソフトは最近Xbox Live ゴールド 12ヶ月 サブスクリプションをMicrosoft Storeから削除しました。これは単なる不具合ではなく、意図的に削除したとマイクロソフトは取材に対してコメントしています。このことからXbox Live ゴールドのサービス内容に何らかの変更が行われる可能性があると推測されています。
無料化を支持する業界人も
一部のファンではXbox Live ゴールドのマルチプレイヤーサービスについては完全無料化する可能性があると予想しており、業界の著名人たちもマルチプレイ無料化の可能性は高いとコメントしています。
VentureBeatのJeff GrubbはCrossfireポッドキャストでこの話題についてふれており、100%確実ではないが、マルチプレイ無料化の可能性は高いとコメントしました。
「私はそれについて少し聞いたことがあると思う。100%だとは言わないけど、それに近い。」
Grubbはポッドキャスト上でXbox Live ゴールドが「もう長くない」こと、そして既存のビジネスモデルからの脱却について話しています。
Xbox Liveが無料化すべき理由
それではXbox Live ゴールドのオンラインマルチプレイヤーは何故無料化するべきなのでしょうか。まず前提としてXbox Live ゴールドは儲かるサービスであるということです。Xbox Live ゴールドは初代Xboxの時からオンラインサービスを提供しており、有料会員向けにオンラインゲームサービスを提供してきました。
これによりマイクロソフトはXbox Liveゴールド会員の数千万人から収益を得ることが出来、Xbox 360、Xbox Oneの収益を支える大きな柱となっていました。
しかしサービスの内容を見直すべき時が来ました。理由は以下の通りです。
Xbox LiveはもうXboxコンソールだけのものじゃない、他機種では無料
Xbox Liveは名前の通りXboxコンソール向けの有料オンラインサービスでした。しかし今ではXbox Liveは様々な場所で使われています。これによりオンラインプレイ有料は不平等ではないかというこえもあります。
例えば、Windows 10からHaloをプレイすれば、オンライン料金は別途かかりません。Nintendo SwitchやPS4からマインクラフトをプレイしてもXbox Live利用料はかかりません。スマートフォンからForza StreetをプレイしてもXbox Live料金はかかりません。
こういった事を踏まえると、Xbox コンソールだけ有料のオンラインサービスは不自然とも思えます。
サービスとしての成長の邪魔になるかも
マイクロソフトはXbox Liveをより多くの人にて提供したいとしています。Azure PlayfabではXbox Liveを利用する場合、開発者にマッチメイキング機能やパーティ機能といったXbox Liveの機能を無料で提供するとしています。
マイクロソフトはXboxコンソール以外の場所でももっとXbox Liveを採用して貰いたいとしており、こういった流れを考えると、上記のマイクロソフトのコンソールのみ有料という不自然な料金プランはおかしいかもしれません。
さらに今後始まるProject xCloud(Xboxゲームストリーミング)を考えると、スマートフォンでXboxゲームを遊ぶ人から別途Xbox Live ゴールド料金をとるのは大きな足枷になる可能性もあります。スマートフォンなどで基本プレイ無料のゲームを支持する大多数の人を取り込むには、将来のサービスを考えるとオンライン有料はやめるべきだといえます。
有料オンラインサービスは子どもにとって敷居が高いものになる
年間5000円程度のオンラインサービスは大人にとってはたいした物ではありませんが、子ども達にとっては年1本買って貰えるゲームの金額に相当します。もちろん親がゲームに理解があれば、買って貰えるかも知れませんが、場合によってはXbox Live ゴールドサブスクリプションを買って貰えないかも知れません。
もしも無料化すれば、ゲームに理解のない親を持つ子どもたちの分断化を防ぐことが出来、マイクロソフトが理想とする”みんなが繋がれる”オンラインコミュニティに近づきます。
マイクロソフトにはゲームパスがある
では有料サブスクリプションによって得られる利益は消えてしまうのでしょうか。そんなことはありません。マイクロソフトは今現在ゲームを定額で遊べるXbox Game Passの普及を目指しています。マイクロソフトが繰り返し主張している”ゲーム版Netflix"を目指すなら、よりシンプルな料金で充実したサービスを提供する必要があります。
マイクロソフトが目指すコンソールに縛られない、プレイヤーが主役のゲームプラットフォームを実現するには、Xbox Liveゴールドサービスがなくなるのは驚くべきことではありません。
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