マイクロソフトのXboxはゲーム機としてリリースされましたが、ブランドの拡大に伴い様々な意味合いを含むようになってきました。今回はXboxの言葉の意味に含まれる様々な”Xbox"をご紹介したいと思います。
Xboxとは何だ?
Xbox(エックスボックス)とは、マイクロソフトが開発・所有するビデオゲームのブランドです。ゲーム機でも使用されているほか、ストリーミングサービスのXbox Cloud Gaming、オンラインサービスのXbox Networkなど様々なブランドでも使用されています。またゲームスタジオのXboxファーストパーティパブリッシャー、Xbox Game Studiosなどを含むこともあります。
ゲーム機としてのXbox
ゲーム機としてのXboxは大きく分けて4種類あります。
1つ目は2001年発売の「(初代)Xbox」、PS2やゲームキューブと同世代のこのハードウェアは、Intel Pentium lll CPUと、NVIDIA GeForce 3ベースのGPUを搭載し、PCに近い構成のゲーム機として注目を集めました。
2つ目は2005年発売の「Xbox 360」で、PS3やNintendo Wiiと同じ世代のゲーム機です。トリプルコアのPower PCベースのカスタムプロセッサ、512MBの当時としては大容量なRAMを搭載し、先進的なネットワークサービスで高い人気を集めました。
3つ目は2013年発売の「Xbox One」で、PS4やNintendo WiiUと同世代のゲーム機です。AMDプロセッサと最大12GBのRAMを搭載し、様々なオールインワンエンターテインメントが楽しめるとしてリリースされました。
4つ目は2020年発売の「Xbox Series X|S」で、PS5と並ぶゲーム機で、AMD 64bit プロセッサと最大16GB RAMを搭載し、性能の異なる2つのモデルで様々な需要にリーチするのが特徴とされています。
WindowsとしてのXbox
現在WindowsもXboxを楽しむことが出来るプラットフォームの1つです。
Xboxアプリでは、ゲームを購入してライブラリーを構築したり、PCゲームパスで様々なゲームを楽しんだり、クラウドでゲームを楽しむといったXboxの体験をPCでも行うことが出来ます。
チャットやフレンドといったXboxネットワークのサービスを使ってコンソールのプレイヤーとも同じコミュニティで楽しむことが出来るという特徴があります。
また過去にはWindows Phone 7などでもXboxの機能とサービスは提供されていました。
サービスとしてのXbox
Xboxはサービスでもあります。Xboxネットワーク(Xbox Live)を使ってオンラインマルチプレイヤーを楽しんだり、Xbox Game Passで様々なゲームをお得に、快適にプレイすることも出来ます。またXbox Cloud Gamingを使ってスマートフォンやタブレットなどでゲームを楽しむことが出来ます。
エンターテインメントとしてのXbox(廃止)
Xboxはかつて「Xbox Music」と「Xbox Video」というサービスが存在しました。これは丁度今で言うSpotifyやApple Musicのような音楽サービスのXbox Music、そして販売・レンタルのiTunes VideoのようなXbox Video(現在はMicrosoft映画&テレビに名称変更)が存在していました。
Xboxのマルチエンターテイメント路線の変更などを受けてリブランドされ、現在はXboxの名を有していませんが、エンターテインメントとしてもXboxのブランドが使われていたことがあります。
スタジオとしてのXbox
Xboxはゲームスタジオを多く抱えており、Xboxのファーストパーティゲームスタジオ・およびXboxのファーストパーティパブリッシャー、およびXboxチームのこともXboxと呼ばれることがあります。
Xboxのファーストパーティパブリッシャーは主に、HaloやForzaなどのゲームを手がけるXbox Game Studios、The Elder Scrolls V: SkyrimやFalloutなどで知られるBethesda Softworks、Call of Dutyやクラッシュバンディクーのアクティビジョン、ディアブロやオーバーウォッチなどのブリザードエンターテインメントがあります。
パブリッシャーとしてのXbox
Xboxはゲームパブリッシャー(販売会社)でもあります。これはXboxのファーストパーティタイトルをリリースするのはもちろんのこと、「Ori and the Blind Wisps」や「Tell Me Why」、「Rise of the Tomb Raider」、「Killer Instinct(2013)」、「TowerBorne」、「Ara History」、「Contraband」といった外部のゲームスタジオの作品も含まれます。
Xbox傘下のパブリッシャーは複数あり、主なパブリッシャーとしては「Xbox Game Studios」、「Bethesda Softworks」、「Activision」、「Blizzard Entertainment」があります。
またXboxのパブリッシャーとしての特徴の1つとして「Xboxコンソールに限定されない」という特徴があります。一般的に任天堂は任天堂のゲーム機向けにゲームソフトをリリースし、ソニーはPlayStationハードウェア向けにゲームソフトをリリースしますが、Xboxでは他社に比べて柔軟に他のプラットフォームでもゲームをリリースしています。
例えば、2024年の4月のある週ではPlayStation Storeのトップ20のうち7タイトルがXboxがパブリッシングしているゲームタイトルになりました。またNintendo Directなどの他社の番組でXboxがパブリッシングをしているタイトルが紹介されることもあります。
Xboxは一言では表現出来ない大きなブランド
ゲーム機としてのXboxは有名ですが、他にも様々な場所でXboxは使われています。製品、サービスなどのXboxは実際に使っているユーザーにしか知られていない側面もあるかと思います。
Xboxは、単なるゲームコンソールを超えた存在です。それは、革新的な技術、幅広いゲームライブラリ、そしてコミュニティを結びつける力を持っています。Xbox Liveというオンラインサービスを通じて、世界中のプレイヤーがリアルタイムで繋がり、共にゲームを楽しむことができます。また、Xbox Game Passというサブスクリプションサービスは、多様なジャンルのゲームを手軽に楽しむことを可能にしました。Xboxは、エンターテイメントの新しい形を創造し、ゲーム業界におけるイノベーションの象徴となっています。その影響力は、ゲームだけに留まらず、デジタルコンテンツの消費の仕方にも大きな変革をもたらしています。
--