Xboxのボスであるフィルスペンサー氏は最近Kinda Funny's Xboxポッドキャストに出演し、同社のゲーム事業について興味深い発言を行いました。
最も重要な世代”Xbox One”で失敗した代償は大きい
パッケージビジネスだけだった時代とは異なり、プレイヤーはデジタルコンテンツを購入し、自分の選んだプラットフォームに深く入り込む時代となったため、前世代”Xbox One"での負けは大きく響いているとフィルスペンサー氏は考えているようです。
「私たちが突然素晴らしいゲームを作れば、コンソールのシェアが何か劇的な形で変化するかというと、そんなことはないのです。私たちは、誰もがゲームのデジタルライブラリを構築したXbox Oneの最悪の世代を失ってしまったのです。」
デジタルコンテンツの販売が始まり、まだ手探り感があったXbox 360、Wii、PS3の世代とは異なり、Xbox One、PS4、WiiU/Nintendo Switchではデジタルコンテンツの重要性が高いものとなりました。一度買ったゲームを引き継ぎ、フレンドやコミュニティを構築した場合、他のプラットフォームに切り替えるというのはかなり難しい状況になりつつあります。
例えスターフィールドがどれだけ素晴らしいゲームでも人々はPS5を手放さない
またフィルスペンサー氏はXboxで今年発売される「スターフィールド」がどれだけ素晴らしいゲームでも大勢の人がXboxに移行することはないだろうという主張を展開しました。
「Starfieldが10点満点中11点の出来でも、人々がPS5を売り始めるような世界はありえません。Game Passや、xCloud、ゲームの開発などを自分たちでやっていかなければなりません。」
マイクロソフトが他社プラットフォームのようにコンソールビジネスを優先するのではなく、マルチプラットフォームかつクラウドやPCを含めた幅広いゲーム展開を行っているのはこういった背景があるということのようです。
しかし正直なところフィルスペンサー氏がこれほどXboxビジネスについて他社と比較してオープンに語っていることはあまり見慣れないことです。アクティビジョンブリザードの買収の状況があまりうまくいっていない状況ではありますが、Xboxがいかに他社プラットフォームよりも不利な状況に陥っているかというのを規制当局などに知ってもらいたいという意図があるのかも知れません。
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