PCと差別化する必要はない。
マイクロソフトがE3 2017で発表した最新ゲームハードXbox One X。
海外のネット上ではAmazon.comの「欲しい物リスト」ビデオゲーム部門1位に上がるなど幸先の良いニュースが続いています。
そんなXbox One Xですが、ライバルのゲーム機やPCと売上で競い合う必要もない製品なんです。
選択できる自由
499ドルの高価なXbox One Xが発売されたからと言ってXbox One Sが発売されなくなるわけじゃありません。
これは公式トレーラーの最後を見ても明らかですが、普及モデルとしてXbox One Sが併売されます。
Xbox One Sは現在海外で249.99ドル、日本でも約2万5000円と現行の据置ゲーム機では最安価格であるだけでなく、4Kブルーレイ、4Kアップコンバートゲーミングといった魅力的なフューチャーとそしてXbox One Xと同じゲームが動くことが明らかにされています。 わざわざ高価なゲーム機を買わなくても、同じラインナップを楽しむことは出来ますが、よりよい体験を求める人のための選択肢として「Xbox One X」が提案されているわけです。
PCとは競合すると思っていない
ハイスペックなPCを持っている層とCSでメインにゲームをする層をマイクロソフトは競合するとは思っていません。
まずXbox One Xと同等性能のPCを買うなら1000ドル程度の価格を用意しなくてはなりませんし、コンソールゲームと違い混用のWindowsマシン向けのゲームタイトルはピンポイントに最適化されるわけではないのでXbox One Xよりも実際のパフォーマンスでは大きく劣る可能性が高いです。
そのためXboxゲームがWindowsで遊べるXbox Play Anywhere対応推奨PCは国内BTOメーカーでは14万~20万程度が相場とされており、Xbox One Xよりもかなり値段が上がってしまいます。
価格帯がここまで異なる製品であれば、競合することなんてないのではないでしょうか。
次にXboxのメインの収益はXbox Liveによるサービスモデルであり、Windows10ユーザーにもXboxLiveを使って貰うことが目的とされています。
Xbox Liveゲームは現在マイクロトランザクションのビジネスモデルによる長期運営ゲームを増加しており、1本のタイトルで長く遊べるタイトルが非常に増加しています。
— Xbox Japan (@Xbox_JP) 2017年6月14日
日本マイクロソフトのXbox公式TwitterではE3 2017 Xboxの発表タイトルを使って「今までで一番ゲームが楽しいWindows」とアピールする程度には、Windows10で遊ぶかXboxOneで遊ぶかなんて気にしていないんです。
価格は関係ないという層はいる
Xbox Oneの歴史を見れば、通常のコントローラよりも1万円も高いコントローラが大ヒットしたという歴史があります。
この1万5000円もするゲームコントローラ、Xbox One Elite Controllerは裏面ボタン、金属製着脱可能スティック、設定を保存できるボタンカスタマイズといった様々な機能を備えよりよいゲーム環境を望むゲーマーのために開発されました。
当初E3で発表時の反応はあまり良くなく、大して売れないのではないかと思われていたコントローラですが、実際に発売されると全世界で売り切れが続出。供給が追いつかないことから日本での発売は約半年も遅れてしまうと言う異常事態になっていました。 当初はゲーマー向けのオプションとして販売されたこの製品も100万台を超えるヒット商品となっています。
このことから見ても、Xboxのゲームを良い環境で遊ぶために少しくらいの値段の差は大して気にしないという層はいます。
日本ではそもそも勝負しようとすらしていない
現状の国内のXbox Oneの売上は推定15万台です。(追記ソース:http://www.icxm.net/x/xbox-one-total-sales-numbers-june-2017.html)
国内のXbox360は合計160万台程度販売されたといわれていますので、販売期間の差を考慮してもかなり少ないです。 そもそもライバルに対抗するようなアピールも国内では一切行っていないためライバルを気にせず、Xboxゲームに興味がある人向けのプロダクトとして販売されているプロダクトとなっています。
Xbox Oneが好きな人でも「Xbox One Xが出たら日本市場が他社よりも盛り上がる」なんて誰も思ってないんではないでしょうか。
ただ好きなゲームを最高の環境で楽しめる環境が欲しい、それだけなんです。
元ネタ:
売り上げランキング: 132
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