2024年はマイクロソフトゲーミングにとって新たな時代の夜明けとなります。Xbox Oneリリースの暗黒時代から10年が経過し、Xboxはいよいよ次のステージへと進みます。この記事ではXboxの次のステージに期待するとともに、現在わかっていることをまとめてみました。
昨年までのXbox
2023年10月、マイクロソフトは、アクティビジョンブリザードの買収を完了しました。これによってマイクロソフトは、Mojang、Rare ltdなどの既存のスタジオ、そしてObsidian EntertainmentやCompulsion Games、Inxileのような比較的新しいスタジオに加えて、Bethesda Softworksやid Software、Activision、Blizzardといった著名なゲームスタジオまで手に入れました。
マイクロソフト傘下となったスタジオの遺産はあまりにも大きすぎるため、Xboxの今後を過去のヒット作だけで考えるのは難しいかもしれませんが、数十年以上の歴史を持つ人気フランチャイズがいくつもあり、そういった意味では任天堂にも近い歴史あるゲーム会社へと成長しました。
マイクロソフトはまたハードウェアから解放されたゲームへとシフトしており、ゲーム機不要でテレビやスマートフォンからゲームがプレイできるようにクラウドゲーミングサーバーに大規模な投資を行っています。さらにマイクロソフトは開発ツールのAI化、グラフィック、ゲームプレイの可能性などゲームの未来にも賭けています。
2024年のMicrosoft Gaming、そして未来には何が期待できるのでしょうか。
堅牢な基盤:アクティビジョンブリザードとの統合
少なくとも収益の側面を見れば、新たにマイクロソフトゲーミングに加わった人気タイトル『Call of Duty』『キャンディ・クラッシュ』『ワールドオブウォークラフト』などから資金が流入するため、Xboxの四半期は大きな飛躍を遂げると予想されます。この急成長は世界のビデオゲームランキングでの順位を変動させる可能性もあります。
しかしプレイヤーの側から立つとどうでしょうか。Call of Dutyのように収益性の高いゲームは、マイクロソフトのゲーム事業を支える新たな柱となり、今後のゲーム開発コストが高くなるリスクを相殺するのに役立つだろうとWindows Centralは指摘しています。
また2024年にはアクティビジョンブリザードのゲームタイトルがXbox Game Passに追加される予定です。『ディアブロ4』や『Call of Duty』のような超大作がすぐにXbox Game Passに来るかどうかはわかりませんが、『クラッシュバンディクー』や『スパイロ』のような定番の名作はXbox Game Passに来るかもしれません。そして追加されたとき、さらにXbox Game Passは前進するでしょう。
アクティビジョンブリザードの買収は2023年10月に完了しましたが、まだ法的に買収できたにすぎません。マイクロソフトとアクティビジョンブリザードは今後何年もかけて統合されていくことになるでしょう。
豊かな広がり:新鮮で多数のファーストパーティゲーム
マイクロソフトは昨年の春先にXbox Developer Directを開催し、Hi-Fi Rushなどのゲームを発表しました。これは非常に評判が良かったイベントであり、将来的にこのようなNintendo Directスタイルのイベントが開催されることが期待されます。
2024年にはすでにいくつかのゲームの発売が予定されています。例えばObsidian Entertainmentが手がける『Avowed』があります。本作は「Fallout New Vegas」や『The Outer Worlds』で知られるObsidian Entertainmentの久しぶりの大作タイトルで、Pillars of Eternityの世界観を元にした壮大なゲームになることが期待できます。
『TowerBorne』もあります。本作は『Killer Instinct』や『The Banner Saga』のコンバットデザイナーが起用されていおり、様々なユニークな武器を集めていく横スクロールでポップなバージョンのディアブロのようなものになるかもしれないと期待されています。
また2024年マイクロソフトが最も力を入れてプロモーションをしているゲーム『Hellblade 2』もあります。Ninja Theoryが長い期間開発してきた本作は、すでにいくつか映像が出ていますがゲームプレイは今のところあまりわかっていません。
そのほかにも『ARA: History Untold』や『Microsoft Flight Simulator 2024』などのタイトルもあり、2024年発売予定の多くのゲームがイベントでスポットライトに当てられることが期待されます。
新たな世界: プラットフォームやハードウェア
昨年裁判資料でリークとなった、2021年当時マイクロソフトのXboxハードウェアの将来の検討が明らかになりました。この情報は古いものであり、現在の計画とは異なる可能性がありますが、それでもマイクロソフトが近年検討してきたことを知る機会にはなりました。
例えば、Steam DeckやASUS Rog Allyのような携帯ゲーム機スタイルのゲーミングPCは、間違いないマイクロソフトにとって想像力をかき立てるものでした。現時点で携帯ゲーム機型のゲーミングPCではWindows 11の操作性は不十分であり、Steam DeckやNintendo Switchのような専用設計されたユーザーインターフェイスに比べれば明らかに問題があります。
以前のリークでは、マイクロソフトは携帯ゲーム機デバイスは『ファーストパーティの範囲外』だとしており、LenovoやASUSのようなOEMとの競合を予定していました。マイクロソフトはWindows自体をゲーム向けにカスタマイズする必要を感じており、Windows Centralによれば、チームを配置しているとのこと。
ゲーム機の側面を見ると、昨年のリーク情報ではXbox Series X|Sのマイナーチェンジを予定しており、コードネームは『Brooklin』と『Ellewood』と呼ばれていたようです。これらのコンソールはディスクドライブが完全に廃止されてオールデジタル化され、Bluetooth 5.2、Wi-Fi 6Eをサポートしているとされていました。しかしソニーは近い将来高性能ゲーム機PlayStation 5 Proの発売を予定していると噂されており、性能の上昇がほとんど行われないXbox Series X|Sはあまり話題にならないかもしれません。
マイクロソフトは2026年・2027年頃に新しい世代のXboxをリリースするかもしれないという噂もあります。噂によれば今年の夏コードネーム『Sebile』と呼ばれる新しいXboxコントローラーを予定しており、これはプラットフォームの切り替えが簡単になると言われています。またマイナーチェンジの『Brooklin』と『Ellwood』や9月、10月に発売されるかもしれません。
新しい次世代Xboxの”AI搭載”の研究とプロトタイプについても情報が記されています。このアイディアはゲーム機にAIを搭載することで、ゲーム上のNPCの改善だけでなく、クラウドの遅延の改善、フレームの生成、グラフィックスの改善なども含まれています。マイクロソフトの第10世代ゲーム機は2028年に計画されているものと予想されており、AMDアーキテクチャではなくARM64ベースになるかもしれないとも言われています。さらに99ドルの携帯ゲーム機向けの『Thin OS』の開発も噂されています。
2024年に発表の機会があるとすれば、Xbox Showcase 2024の今年の夏に『Brooklin』や『Ellwood』についてある程度情報が公開されることが期待されます。
2024年のXboxに期待すること
マイクロソフトは最近のインタビューで、Xboxの新たな実績システム、バンジョーとカズーイの大冒険やスタークラフトなどの古い著名タイトルについての今後の活用にも触れています。古いタイトルについては今年のうちに発表があるとは思えませんが、『Perfect Dark』や『Fable』などのすでに発表されている作品についても続報が期待したところです。
発表されていながらもまだ実装されていない『購入したゲームのクラウドゲームプレイのサポート』といった機能についても続報があれば嬉しいところです。
ゲームタイトルやコンテンツ面については、Xboxはすでに心配する必要があまりありません。Xbox Game Passは現在ゲーム業界で最もお得なサービスの1つであり、2024年もそう鳴り続けることが期待されます。もちろんアクティビジョンブリザード、Bethesda、Xbox Game Studiosのファーストパーティタイトルについても今後さらなる投資が期待されます。
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