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FTC委員長「社会的な利益の約束は違法な合併を止める理由にはならない」とツイート。

米国連邦取引委員会FTCは現在マイクロソフトとアクティビジョンブリザードに対して合併を阻止するべく訴訟を起こしていますが、FTC委員長のリナカーン氏は訴訟の理由についてツイートしています。

世界をより居場所にするわけではない

FTC委員長のリナカーン氏は同委員会がマイクロソフトとアクティビジョンブリザードの合併を阻止しようとしていることに直接触れてはいませんが、WSJに対してなぜ訴訟を起こすのか理由を語りました。それによれば、合併は違法性があり、独占禁止法の本質は変わらないため彼らは間違っていると述べました。

「ESG(環境や社会、企業統治のこと)を提供することで合併を支持するよう当局を説得しようとする企業を特にターゲットにしている。しかし、企業が"無関係な社会的利益にコミットする"と約束しても、独禁法の本質は何も変わらないので、彼らは間違っている」と同議長は述べた。

「連邦取引委員会の委員長として、私は、合併しようとする企業が、我々が訴訟から手を引きさえすれば、より良い企業市民になれると、あらゆる種類の約束をするのを聞いたことがある。合併を阻止するための訴訟さえ起こさなければ、二酸化炭素排出量を削減し、地域社会に貢献することを約束するのだ。これらの約束は、環境、社会、企業統治の要素からなるESGと呼ばれることがある。アメリカの企業の中には、ESGの影響を認めれば、FTCは違法な取引に異議を唱えないと思っている人もいるようです」。

カーン氏は続けて、自分たちが執行している法律の対象はただひとつ、善悪にかかわらず、独占をもたらす合併であると説明した。この点について、同委員長は、同庁の「法定の任務は、"あらゆる商業の分野における "競争の低下を阻止することである」と強調した。

独占禁止法の意義とは

独占禁止法とは自由競争を促進し、事業者が自主的な判断に基づいて活動できるようにするためのものです。ゲーム市場で最も支配的な競争相手であるライバルのことを無視し、FTCが独占禁止法を理由に業界でライバルに比べて力を持っていないマイクロソフトを押さえつけようとするのは全く合理的には見えません。実際、このリナカーン議長のツイートには多くの不満のリプライが行われています。

また現在ゲーム業界の大部分はスマートフォンゲームビジネスであり、マイクロソフトがAppleやGoogleが支配するスマートフォン市場に対してクラウドビジネスで参入するというのは市場を健全化させる可能性もあります。

リナカーン氏によせられた意見の中にはマイクロソフトのゲームビジネスを強化させないことは、市場で巨大なシェアを持つソニーの独占行為を助けるだけだという指摘もあります。

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