マイクロソフトが新しくリリースした、真のワイヤレスイヤホン「Surface Earbuds」。2019年10月に発表され、発売が延期されて2020年春に発売されました。最近AppleやGalaxy、Googleなど大手メーカーが相次いで参入しているワイヤレスイヤホン市場にマイクロソフトが後発で参入したわけですが、マイクロソフトはどのように差別化を行っているのでしょうか。今回のレビューに当たり、製品はお借りした物になります。
Surface Earbudsのコンセプト
https://www.youtube.com/watch?v=cjKE8ddmbkU
マイクロソフトによるとSurface Earbudsは、比類のない快適さ、卓越したデザイン、豊かな音質、Officeスイートとの統合といったものがあげられています。特にOfficeとの統合については発表時から強調されていた点だけに、気になった人は多いのではないでしょうか。
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Surface Earbudsのスペック
本体サイズ | 各イヤホン:
直径: 25 mm (0.98 インチ) x 19.9 mm (0.78 インチ) 充電ケース: 長さ: 75 mm (2.96 インチ) 幅: 33.2 mm (1.31”) 高さ: 25 mm (0.98”) |
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重量 | 各イヤホン: 7.2 g (0.26 oz) イヤーチップ込み
充電ケース: 40 g (1.41 oz) イヤフォンなし |
外形 | 色: ライトグレー (グレイシャー) : |
再生周波数帯域 | 20 ~ 20kHz |
スピーカー | 13.6 mm ドライバー |
マイク | イヤホンごとに 2 つのマイク |
バッテリー寿命2 | 付属の充電ケースで最大 24 時間のバッテリーの寿命:
(1 回の充電で 8 時間の連続視聴、さらに充電ケースで 8 時間の充電が 2 回可能)2 10 分の充電で最大 1 時間のバッテリー寿命を確保できます。2。 |
コード | USB-A to USB-C™ コード (1 m) |
コントロール | タッチ、タップ、スワイプ、音声 |
互換性 | Windows 10 以降、Android 4.4、iOS 9、Bluetooth 4.1/4.2 |
オーディオ コーデック | SBC 、 aptX |
防水規格 | IPX4 |
主な同梱物 | Surface Earbuds 2 個、充電ケース
シリコン イヤーチップ(サイズ S/M/L)2個 x 3 UUSB-C™ to USB-A ケーブル クイックスタートガイド 安全性および保証に関するドキュメント |
保証 | 1 年間のハードウェア保証 |
*一部のアクセサリ、デバイス、ソフトウェアは別売です。
[2] 付属の充電ケースで最大 24 時間のバッテリー寿命:1 回の充電で 8 時間の連続再生、さらに充電ケースでの追加充電で2 回の 8 時間連続再生ができます。バッテリーの寿命は使用状況によって異なる場合があります。
Surface Earbudsの特徴
優れた製造品質・デザイン
奇抜なアイディアで時代を切り開いてきたSurfaceブランドなのでやはり製造品質は素晴らしく、競合他社とは全く異なるデザインの方向性を持っています。いわゆる”AirPodsに似た”イヤホンではありません。好きか嫌いかは好みによると思いますが、まんまるなイヤホンの形状は非常に新しさを感じさせる物です。もちろん本体の製造品質はとても高く、IPX4の耐水性も持っています。
耳にはめる、新しい装着感
普通のイヤホンは耳の奥、いわゆる外耳道にはめますが、Surface Earbudsは耳の全体で支えるオープンデザインです。このアプローチは装着するのに少し慣れがいりますが、使っていて一番大きな利点は非常に快適であるということです。
私は丸一日このイヤホンを装着していましたが、耳に不快感を感じたり、違和感を感じることはありませんでした。つけている感覚があまりにも薄いので、音楽を鳴らしていないと落としてしまったのではないかと不安になる程です。
このアプローチの欠点は、周りの騒音が聞こえやすいということです。屋外の騒音や電車の音が気になる場合は音量を上げる必要があるでしょう。またオープンデザインは低音に弱いという欠点もありますが、Surface Earbudsでは上手くインイヤーシールによって補正されます。
操作性のいいタッチ操作
ワイヤードイヤホンの優れている点の一つは、リモコンがあることです。ワイヤレスイヤホンはコンパクトな形状からコントロール機能が弱く、AIアシスタントの操作程度しか対応していないものが殆どでした。
Surface Earbudsであれば、タッチセンサーにより直感的なコントロールが可能です。2回タップで音楽の停止や再生、左のイヤホンをスワイプして曲のスキップ、前の曲に戻る。右のイヤホンをスワイプして音量操作と非常にわかりやすい操作が可能です。
Surface Headphonesでいい機能だと思った取り外すとオーディオが自動的に一時停止になる機能は省略されています。
十分な音質
前述のとおり、オープンデザインを採用しているため、クローズドなデザインを採用しているイヤホンに比べて低音がやや物足りない傾向にあります。しかしながらaptXコーデックを採用しているため、十分に音楽を楽しめる音を提供してくれます。音の傾向としてはバランス型で、どの音域の音も上手く表現してくれているように思います。またイヤホンでありながらも、ステレオ感は強く、広がりのある音を提供してくれます。ただし、高級イヤホンのような細部まで表現される豊かな音質は期待出来ません。しかしiOS/Android/Windows向けのSurface AudioアプリでEQカスタマイズが行えるため、あなたが好みの音質にある程度寄せることは可能です。
長時間バッテリー
バッテリーは8時間の連続動作に対応しており、2回ケース側のバッテリーで充電することで、最大24時間まで動作することが出来ます。競合他社とほぼ同レベルの性能は十分に持っているため、バッテリーが気になることはないでしょう。また10分間音を鳴らさずにアイドル状態の場合、自動的にSurface Earbudsの電源は切れます。
Surface Earbudsのケースはインジケーターのランプは一つであり、バッテリーの残量は確認出来ません。ただしケースのバッテリーが少なくなると赤く光るため、充電が必要なことは分かります。
またワイヤレス充電はサポートされておらず、USB-Cによる充電のみサポートしています。
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まとめ:Surfaceらしい新しいイヤホンの提案
正直なところ、これよりも安くて音がいいイヤホンはいくらでもあると思います。一方でこれよりも付けている気にさせない付け心地のいいイヤホンはこれよりも高くてもなかなかないと思います。Surface Headphonesの特徴だったノイズキャンセリングが失われていることが初めは気になりましたが、使ってみるとEarbudsは異なるコンセプトの製品でこれはこれでありと思わせてくれました。操作性良し、付け心地良しなので、イヤホンタイプは耳の不快感が気になるという人にもお勧めできるイヤホンではないかなと思いました。