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Xbox Series Xの圧縮技術「BCPack」はゲームの読み込みを急速的に効率化させる。

マイクロソフトの次世代ゲーム機、Xbox Series XにはPCIe Gen 4のカスタムSSDが使われています。これはXbox One世代の40倍以上のスピードが保証されており、これだけでも相当なスピードアップが期待できますが、Xboxでは様々なカスタマイズが施されています。

PS5ではマークサーニーによるテクノロジー発表で、最新のテクスチャ圧縮テクノロジーKrakenについて触れられていましたが、マイクロソフトも独自のテクスチャ圧縮テクノロジーBCPackを用意しています。

この記事では原文ソースの都合上、他機種との比較が含まれます。苦手な方はご注意ください。

 

BC Packについて

このBCPackは今回のXbox Series X及びXbox Velocity Architectureの秘密兵器ともいえる技術で、テクスチャーを非常に効率よく圧縮することができます。 これはゲームのテクスチャを効率よく圧縮するために新規で設計された新しい圧縮コーデックです。

BCPackについては非常に重要な機能であるためほとんどの情報が機密情報扱いとなっていると推測され、マイクロソフトは正式な場ではほとんど触れていません。

 

隠されたBCPackの秘密

15年以上テクスチャコーデックの研究をしており、元アンサンブルスタジオ、元Valveの技術者で現在はテクスチャやビデオの圧縮技術のBasisを開発しているRichard GeldreichはXbox Series Xで使われているBCPackをゲーマーが全く考慮していない部分だとしています。彼は「BCPackはRDO BCx エンコーディング+Krakenによる圧縮よりも強力になる可能性は十分ある」と話しています。 彼は公共の場でテクノロジーについて説明すべきだとマイクロソフトのグラフィックスオプティマイゼーションR&D&エンジンアーキテクトのJames Stanardに詳細を求めていますが、「より多くを共有する準備はまだできていない」として詳細の言及は避けています。

 

テクスチャ圧縮がロードのカギに

テクスチャや圧縮技術のエンジニアであるRichard Geldreich氏は「現在ゲームデータの大部分は、GPUテクスチャデータです。Kraken(PS5)は混用的な圧縮テクノロジーであり、テクスチャーデータを圧縮するために設計されたものではなく、マイクロソフトが新たに設計した(BCPackは)テクスチャデータ専用技術のためのこの技術は非常に重要である」と説明しています。

またKrakenはDirectXでいうところのBC7フォーマットテクスチャを約20%から30%圧縮できるのに対して、BCPackでは50%以上の圧縮が期待できるとしています。

しかしRichard氏はBCPackは詳細が公開されていないためどこまで最適化できるかはまだ分かっていないとのこと。すべてのBC7モードをサポートしているのか、またBC1-5のクランチライブラリーに対してどれくらい効果があるのか、そして幅広い品質レベルをサポートしているのか、ハードウェア圧縮・解凍機能と並行して動作するのかといった情報の公開を待っているとしています。

ロスレス圧縮技術であるBCPackはマイクロソフトのプラットフォームの非常に有利なポイントであるため、現時点では多くの情報が非公開とされています。今後Xbox Series Xのさらなる情報公開とともに詳細が明らかになることが期待されます。

 

※注意 PS5ではレートディレーションオプティマイゼーションやRDOと呼ばれる特別な方法でテクスチャを圧縮することができるだろうとしています。これらのテクスチャ圧縮技術とKrakenを組み合わせることでPS5ハードウェアはBCPackとの差を補うことができるだろうとRichard Geldreich氏はコメントしています。

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