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後一歩だったWindows Phoneのやるべきだったこと。

iPhoneやAndroidといったOSがモバイル市場では圧倒的ですが、Windows Phoneは素晴らしいOSでした。

しかしマイクロソフトのCEOが代わり、すぐに利益がない事業の整理が行われWindowsPhone事業は真っ先に終了する方向へと変わってしまったわけですがそんなWindows10 Mobileの本当はこうなるべきだったという所をご紹介します。

 

1.Lumia 1020の後継機を第一に考えるべきだった

Windows Phoneで最も話題になった機種といえばLumia 1020でしょう。 この機種は4100万画素というスマートフォンとしては最高峰の画素数を搭載していました。 画素数だけではなくセンサーサイズも非常に大きく、レンズもカールツァイスのものを使うなどカメラ周りの機能に関しては何処よりも力を入れていた物です。 当時はこのWindows Phoneを選ぶ理由にカメラ性能の高さがありました。 しかし開発が難しかったのか、ユーザーから望まれていたLumia 1020の後継機となる機種は1つも実際にはリリースされていません。

 

またカラフルでポップなのがLumiaの魅力だとアピールしていたのにもかかわらず、マイクロソフトになってからカラーバリエーションが減り、Lumia950/950 XLに至ってはブラックとホワイトのみとコンセプトがぶれてしまっていたのも残念でした。

 

2.Project Astoriaを実現すべきだった

 

WindowsPhone上でAndroidアプリがインストールできるProject Astoriaは非常に期待が高かった機能です。 APKファイルをインストールすることでWindowsPhoneでAndroidアプリが動くという物でした。 Insider向けに一時公開されていたものでは2chブラウザの2chMate、乗り換え案内アプリなどのアプリがWindows10 Mobileでそのまま動作していました。 再現度に問題があったり、動かないアプリ(主にゲームアプリ)もありましたが完成度が高まればWindows Phoneの鍵となった機能でしょう。

思えばこの機能が開発終了になった時点でWindows Phoneを諦めていたのかも知れません。

代わりにMicrosoftはXamarinでの開発を推奨していますが、マイクロソフトがリリースしているアプリすらWindows10 Mobileでリリースされづらい状況になっている今を考えるとあまり意味がなかったのかも知れません。

 

3.Peopleのコンセプトを捨てるべきではなかった

Windows Phone 7が発表された当初、マイクロソフトは”アプリではなくハブ”と説明していました。 これはどういう事かというと、基本アプリが充実しており、そのアプリに拡張していく形で機能が強化されていくというものです。 なのでPeople(連絡帳)でアドレス帳と一緒にFacebookやTwitterの情報が表示されると言った他社とは異なるアプローチが取られていました。 このコンセプトは素晴らしい物でしたが、TwitterやFacebookのAPIの度重なる仕様変更の度にOSのアップデートをしなくてはならないのは大変ということで最終的には実質廃止という状態になっています。

もし当初のコンセプトのまま実現していたら、LINEなどのメッセージアプリもWindows Phoneのメッセージングなどでやりとりすることができていたかもしれません。

 

4.Windows on ARM for Continiuumを提供すべきだった

マイクロソフトはSnapdragon 835上でフルWindows10が動くというプロジェクトを進めていますが、Windows10 Mobileにもこれを提供すべきでした。 というのもWindows Phoneでは基本的にWin32アプリが動かないからです。 もちろんWindows Phoneのようなタッチベースの小さなデバイスでWin32アプリを動かしても操作しづらいというのはあるかもしれませんが、動くことに意味があります。 「GPD WIN」のようなマシンのように、ポケットに入るフルWindowsマシンとしても使えるのなら少なくともマニア層には注目されたマシンとなったでしょう。

 

5.Xbox連携機能を入れて欲しかった

Windows10で実現しているXboxストリーミング機能、度々バグで何故か使えた物の正式には対応していない機能でした。 UWPアプリのため、設定で有効にさえ出来れば動作した物と思われますが、マイクロソフトは有効にすることはありませんでした。 Bluetooth Xboxコントローラと合わせて便利に使えそうと期待されていたこともありました。

 

6.Bing/MSNアプリを削除するべきではなかった

アプリが少なかったWindows Phoneでしたがそれを補うべくマイクロソフト自ら様々な便利アプリを手掛けていたことがありました。 例えばBingヘルスケアではカロリー情報や運動の情報が見れたり、怪我や病気の症状を選ぶと役立つ情報が見れるという機能もありました。 Bingフード&レシピでは食べ物のレシピはもちろん、カクテルの作り方などのレシピまで入っており面白いアプリでした。 しかしこれらのBing(MSN)アプリは後に削除されてしまっています。

またNokia製アプリではNokia Smart Camの機能がそのまま削除されています。 これは複数写真からベストショットを撮ったり出来る機能で、例えば集合写真で全員笑顔の画像を作ったりも出来ました。

 

WindowsPhoneは素晴らしい物だった

私はiPhone3Gの頃からiPhoneを使い、Android、そしてWindows Phoneと様々な機種を使っていましたが純粋なOSのコンセプトとしては最もシンプルなWindowsPhoneが大好きでした。

もちろん機能やアプリの豊富さでは到底及びませんでしたが、カメラ性能の高さとメールと電話が最もシンプルかつ高速に扱えるという部分だけでもメイン機種として使う価値があると思えるものでした。

WindowsPhone8の全盛期の頃は実質マイクロソフトが凄かったと言うより、Nokiaが積極的に便利アプリを開発しMSがOSに取り入れていくという2社体制だったのも面白いポイントだったかもしれません。

 

事実上開発チームが解散され、マイクロソフト自体も新体制になった今わざわざ後継プロジェクトを作るようにも思えませんがいつの日かWindows Phoneの素晴らしいコンセプトが日の目を来ることを祈っています。

 

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